(2010. 8. 6 掲載)
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「世界化学年日本委員会」設立 |
国連総会(2008年末開催)によって決められた世界化学年(International Year of Chemistry:IYC2011)にちなみ、日本においてもこれを盛り上げるべく、昨年来その企画・実行組織を編成して参りました。
本日(平成22年8月6日(金))、世界化学年日本委員会が本会館において設立され、その第1回委員会が開催されました。化学を通じた公益増進を担う本会にあっては、世界化学年の到来に向けて主体的かつ積極的に関与し、これに賛同する22学協会の1団体でありながらも、先導的役割にあると理解し、今後その活動を会員の皆様へお伝えすることといたしました。
今回、世界化学年日本委員会がその設立に際して報道各社宛にプレスリリースを行いました。その内容を本ウェブサイトでお伝えいたします。
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−2011年は“化学の年”!「世界化学年」実施に向けて−
「世界化学年日本委員会」を設立
〜「世界化学年」の旗の下、産学官が団結して、化学の普及・啓発活動を実施〜
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2010年8月6日
世界化学年日本委員会
本日、わが国における「世界化学年」(International Year of Chemistry:IYC2011)を企画・実行する主催組織として、野依良治 理化学研究所理事長を委員長とする「世界化学年日本委員会」を設立いたしました。
2011年を「世界化学年」とすることは2008年末に開催された国際連合総会によって決められました。世界化学年では統一テーマ“Chemistry-our life, our future”の下、化学に対する社会の理解増進、若い世代の化学への興味の喚起、創造的未来への化学者の熱意ある貢献への支援、女性の化学における活躍の場の支援を目的に、世界 各国が連動して化学に関する啓発・普及活動を行う予定です。なお、2011年はキュリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年目に当たります。
わが国においては、化学関係の学協会・諸団体をはじめ大学や産業界(以下、化学関係団体という)が既にこの 趣旨・目的に沿った活動を長年にわたり展開してきており、例えば本年7月には国際化学オリンピックを東京で開催 するなど、高校生を含め広く化学の啓発と人材育成に努めてきています。そこで、「世界化学年」では、このたび設立 した世界化学年日本委員会のもと、産学官が団結してこれら『化学関係団体が賛同して開催する事業』を強化・ 発展させるとともに、「世界化学年」オリジナルの事業として『新しい事業』を計画します。
「世界化学年」を通して、化学の一層の振興と社会への幅広い普及・啓発を図るとともに、わが国の科学・技術が 一層振興し、持続可能な社会を支える人材の育成と増進が図られ、2011年がわが国の力強い将来に貢献する輝く「化学の年」となることを目指します。
【日本委員会の活動について】
本委員会は、2010年8月6日から2012年3月31日まで活動を行います。日本委員会の下には企画 委員会、実行委員会を設置。企画委員会は、企画に関する方針の決定と世界との調整を、実行委員会は 『新しい事業』の立案・実行と『化学関係団体が賛同して開催する事業』の支援を担当します。
本日開かれた第一回の日本委員会でも、検討中の事業の概要が報告されました。『化学関係団体が賛同して開催する事業』の支援として、化学関係団体が普及・啓発活動を行う際に世界共通となる「世界化学年」のロゴを使用することを決定。さらに、日本全国で化学関係団体が行っている活動を一目で把握できるWEBサイトを 開設することで、活動の強化を図ります。また、『新しい事業』として「カウントダウン記念シンポジウム」「科学館に 化学を」(日本科学未来館ほか)、「キュリー夫人科学伝記読書感想文コンクール」、「化学コミュニケーション賞」などを計画しています。なお、事業は検討中のものであり、事業名称は仮称です。
本リリースは、文部科学記者会、科学記者会、経済産業省記者会、経済産業省ペンクラブ、重工業研究会、化学工業記者会で配布しております。
【本件に関するお問合せ先】
世界化学年日本委員会事務局 : 石田・内野
URL:http://www.iyc2011.jp TEL:03-3292-6010/FAX:03-3292-6319 |
世界共通ロゴ |
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世界化学年日本委員会設立の経緯 |
「世界化学年」は、日本学術会議化学委員会が国際純正・応用化学連合(IUPAC)からの呼びかけに賛同し、 化学委員会IUPAC分科会と共に、わが国が共同提案国として国際連合教育科学文化機関(UNESCO)に働きかけて実現したものです。
わが国においては、IUPACに関する日本代表機関である日本学術会議・化学委員会が、日本化学連合*に対して事業を具体化する準備を付託するとともに日本化学会はじめ化学系学協会に協力を要請。委員会発足準備会を設立して準備を進め、 このたび、「世界化学年日本委員会」を発足させる運びとなりました。
*平成19年設立の化学系学協会の連合体。一般社団法人。加盟団体17学協会、会員の延べ人数約11万人。
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世界化学年日本委員会組織体制と役割 |
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世界化学年日本委員会 |
委員長 | 野依 良治 | 理化学研究所理事長 |
副委員長 | 岩澤 康裕 | 日本学術会議第三部長、日本化学会会長 |
| 御園生 誠 | 日本化学連合会長 |
委員 | 有馬 朗人 | 学校法人根津育英会 武蔵学園長 |
| 今榮 東洋子 | 総合科学技術会議議員 |
| 北澤 宏一 | 科学技術振興機構理事長 |
| 郷 通子 | 情報・システム研究機構理事 |
| 小林 喜光 | 株式会社三菱ケミカルホールディングス社長 |
| 近藤 信司 | 国立科学博物館館長 |
| 高橋 恭平 | 昭和電工株式会社社長(石油化学工業協会会長) |
| 竜田 邦明 | 日本化学会副会長 |
| 巽 和行 | IUPAC副会長 |
| 西出 宏之 | 日本化学連合副会長 |
| 藤嶋 昭 | 日本学術会議化学委員会委員長 |
| 藤吉 建二 | 三井化学株式会社会長(日本化学工業協会会長) |
| 毛利 衛 | 日本科学未来館館長 |
| 米倉 弘昌 | 住友化学株式会社会長(日本経済団体連合会会長) |
オブザーバー | 池田 冨士太 | 科学新聞社会長 |
| 泉 紳一郎 | 内閣府政策統括官(科学技術政策・イノベーション担当) |
| 織田島 修 | 化学工業日報社社長 |
| 木村 孟 | 全国都道府県教育委員会連合会会長 |
| 小出 重幸 | 読売新聞社編集委員 |
| 合田 隆文 | 文部科学省科学技術・学術政策局長 |
| 鈴木 正徳 | 経済産業省製造産業局長 |
| 滝 順一 | 日本経済新聞社論説委員 |
| 辻 篤子 | 朝日新聞社論説委員 |
| 中井 和久 | 毎日新聞社科学環境部長 |
| 長辻 象平 | 産経新聞社論説委員 |
| 未 定 | 日本放送協会 |
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世界化学年日本委員会企画委員会 |
委員長 | 岩澤 康裕 | 日本学術会議第三部長、日本化学会会長 |
副委員長 | 巽 和行 | IUPAC副会長 |
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世界化学年日本委員会実行委員会 |
委員長 | 西出 宏之 | 日本化学連合副会長 |
副委員長 | 千葉 泰久 | 日本化学会副会長 |
副委員長 | 西出 徹雄 | 日本化学工業協会専務理事 |
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賛同する22学協会 |
安全工学会 | (社)化学工学会 | (社)化学情報協会 | クロマトグラフィー科学会 | (社)高分子学会 |
錯体化学会 | (社)色材協会 | 触媒学会 | (社)石油学会 | (社)繊維学会 |
(社)電気化学会 | (社)日本エネルギー学会 | (社)日本化学会 | (社)日本化学工業協会 | (一般社団法人)日本化学連合 |
(社)日本ゴム協会 | (社)日本セラミックス協会 | (社)日本表面科学会 | (社)日本分析化学会 | (社)日本薬学会 |
(社)表面技術協会 | (社)有機合成化学協会 |
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日本における活動計画 |
1)カウントダウン記念シンポジウム | 2010.12 | 東京 | 日本化学連合主催 |
2)世界化学年記念市民講座 | 2011.3 | 神奈川大学 | 日本化学会春季年会 |
3)科学館に化学を | 2011.10 | 全国の科学館 | 日本化学会主催、日本科学未来館共催 |
4)オリジナル切手自主発行 | 2011 | | |
5)キュリー夫人科学伝記読書感想文コンクール | 2011.10 | | 日本化学連合主催 |
6)化学コミュニケーション賞 | 2011.10 | | 日本化学連合主催 |
7)夢・化学-21/「夏休み子供化学実験ショー」(参加者9000名余り)、「週末実験教室」 ほか |
2011 | 東京 | 「夢・化学-21」委員会*主催 *日本化学会、化学工学会、新化学発展協会、日本化学工業協会 |
8)日本の化学者展 | 2011.10 | 東京 | 国立科学博物館主催、日本化学会後援予定 |
9)キュリー夫人の理科教育 | 2011.11 | 新潟 | サイエンススタジオマリー、電気化学会共催 |
10)青少年向け化学普及書の推薦支援 | 2011通年 | | 日本化学会主催 |
11)大学1日体験化学教室 | 2011.8 | 全国(70校余) | 各大学主催 (参加者延べ1万名余) |
12)出前講義、実験体験講座 | 2011通年 | 全国数十会場 | 大学・学協会 (参加者延べ1万名) |
13)全国高校化学グランプリ | 2011.9 | 全国50会場 | 「夢・化学-21」委員会、化学教育協議会主催 (参加3000名余) |
14)アジア太平洋レスポンシブルケア会議 | 2011.11 | インドネシア | 日本化学工業協会参加 |
15)グリーン・サスティナブル ケミストリー(GSC)シンポジウム | 2011.6 | 東京 | GSCネットワーク*主催 (参加者500名)
*化学系工業会、学会など25団体 |
16)化学イノベーションシンポジウム | 2011.10 | 東京 | 日本化学会主催 |
17)世界化学年記念市民講座 | 2011.3 | 東京 | 化学工学会主催 年次大会 |
18)世界化学年記念市民講座 | 2011.5 | 東京 | 高分子学会主催 年次大会 |
19)世界化学年記念市民講座 | 2011.5 | 京都 | 日本分析化学会主催 国際分析科学会議 |
20)世界化学年記念市民講座 | 2011.9 | 金沢 | 日本分析化学会主催 年次大会 |
21)世界化学年記念市民講座 | 2011.9 | 幕張 | 日本分析化学会企画 分析機器工業会東京コンファランス |
22)世界化学年記念市民講座 | 2011.9 | 新潟 | 電気化学会主催 国際電気化学会 |
23)中高生対象の触媒実験教室 | 2011.9 | 札幌 | 触媒学会 |
※各事業の詳細及び今後決定する事業については、随時HPにて公表いたします。
世界化学年日本委員会ホームページ
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世界における活動計画 |
1) オープニングセレモニー | 2011.1.27-28 | パリ | 国連、ユネスコ、IUPAC 主催 |
2) World Chemistry Leadership Meeting | 2011.8.2 | プエルトリコ | |
3) クロージングセレモニー | 2011.12.1 | ブリュッセル | |
※ IYC2011世界化学年ホームページ |
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公益社団法人 日本化学会 〒101-8307 東京都千代田区神田駿河台1-5
Tel: 03-3292-6161
Fax: 03-3292-6318
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